ミタカ人権メータの訴え

2023年4月6日 ミタカ人権メータ実行委員会


誰が戦争してよいと言ったの?

 去年、あの元首相銃撃事件で国葬について世論が二分し、政権与党の幹部が「これは理屈じゃねぇ」なんて言った時からいよいよ怪しいと思っていました。

 案の定です。新首相は「国民の声に耳を傾ける」と言いながら、年末には「国家としての力の発揮は国民の決意から始まる」だなんて文書を閣議決定。

 国家の力の発揮って、戦争のことでしょう?

 国民の決意って、私たちに戦争支持の決意を求めているのですね、きっと。

 この国の主権者は私たち国民だと信じてきたけど、それは嘘だったということになります。それに、永久に国権の発動としての戦争を放棄するという憲法を、議論らしい議論もなく閣議決定だけで変えられるわけがない。なにより法の手続きを完全に踏み外しています!

 なにがイケナイって、戦争ほどやっちゃイケナイものはありません。
 かつて土井たか子さんが言っていたとおり「ダメなものはダメ」なのです。

人権条例は私たち自身を育てるもの

 日本社会は人権という概念ととても縁遠いところに築かれてきました。この社会を集団主義と批判する言説はしばしば聞かれますが、それだけでは足りません。企業、役所、学校、組合、政党、地域社会まで、その内部には理不尽な規則や序列による支配関係が存在し、多くの人々が大人から子どもまでその規則や序列のもたらす苦しみに耐えつつ生きています。

 私たちは協力して社会をつくっているはずなのに、なぜそこで理不尽さに苦しまなければならないのでしょうか? それは私たちが自分を守り育てる人権の言葉を充分に育てておらず、毎日の暮らしで役に立てる習慣を身につけていないからではないでしょうか?

 だから人権条例は、世にはびこる差別を禁止することに留まらず、私たちが自らのなかに人権のことばを育て人間として成長する努力の救けとなる時に生命ある法になるのだと思います。

三鷹市の人権基本条例制定への取組み

 三鷹市は今年度、人権基本条例を策定する準備を進めています。これはとても大切な取組みで、人の命の平等、差別の禁止を条例としてはっきりと示すことの意義は計り知れないほど大きいといえます。

 以上の考えを踏まえ「ミタカ人権メータ実行委員会」は、今回の選挙に立候補される皆さんと市民が平等に回答する公開質問を提案しました。それは、私たちが未来を託す代表を選ぶ基準ともなり、私たち自身が社会と人権を考えるきっかけともなることを狙いとしています。どうぞ広いご協力を呼びかけます。(4月5日 千葉記)